2013年2月3日日曜日

就活の意外な出費に「証明写真」

2013/02/03

 意外と知られていないが、就活には、リクルートスーツはもちろんのこと、カバンや靴、企業説明会や選考に参加するためにかかる移動費などを含めると、1人あたり15万円ほどの出費が必要になるといわれている。

 さらに、東京での就職を希望する地方就活生であれば、交通費に加え宿泊費などもかかるため、この数倍はかかると言っても過言ではない。多額の費用が必要となる地方就活生を例にとってSankeiBizが紹介している。

 Aくんは、群馬県在住の大学生。同級生は地元の企業に就職するケースが多いが、Aくんは都内の一部上場企業を目指し、就職活動を始めた。就活を始めた当初は何をやりたいのか不明確だったため、多くのセミナーや説明会、選考に参加。その中で、志望業界を絞込み、40社の選考に臨んだ。

 群馬と都心の往復を数十回と繰り返したが、往復のたびに交通費4000円がかかる。さらに、翌日の朝に選考が入っている場合などは宿泊費までも必要になった。結果的に、就職活動でかさんだ経費は30万円近くになってしまった。

 このように、就活には多額の費用がかかる。

 なかでも、昔と変わらずに負担となっているのが、意外なことに履歴書に必ず添える「証明写真」。

 証明写真といえば、駅校内などの至るところに見られる「スピード写真」が真っ先に思い浮かぶかと思いますが、実はスピード写真を利用している就活生は少数派にすぎない。

 では、どこで証明写真を撮っているのか。七五三や成人式などの行事の際に利用していた写真館で撮っている。

 実際には、スピード写真が写真館の写真と比べて大きく劣っているかというと、そうでもない。最近のスピード写真は性能が良くなってきているので、大差ないレベルの画質になっている。

 それにもかかわらず写真館での撮影を選択する就活生が多いのには、大きく2つの理由が考えらる。

 まず1つ目は、「補正」。最近はデジタルカメラで撮影するケースが多いので、デジタル補正が可能。顔色や輪郭、目の大きさなど、あらゆる補正を施すことが可能。さらには、目の中に光を飛ばすこともできる。こうなると、目がきらきらと輝いて、印象が良くなる(少なくとも、よくなったように思える)。

 少しでも履歴書の印象を良くしたいと思い、まるでアイドルやモデルのプロフィール写真のようにこだわっている。中には10枚セット(撮影・修正作業等も含む)で、2万円ほどするところもあるという。

 2つ目は、就活生本人の「心持ち」。

 就職活動の難しさとして、不合格の理由を伝えられないという点が挙げられる。不合格になった際、無数の理由が考えられてしまい、就活生は何が悪かったのかと頭を抱えてしまう。書類のみで不合格になった場合も同じ。大学名なのか、学部なのか、研究なのか。みんな悩んでいる。

 そこで、「あれが悪かったのではないか」と考えてしまう理由の一つに、写真がある。不合格の際、「写真の見栄えが悪かったから落ちたのではないか?」と悩みたくないため、最善の方法として写真館を選択するケースが多い、という。

 しかし、内定塾講師という仕事柄、採用の現場で働く人から選考現場について話をすることがあるが、履歴書の写真と本人とのあまりの違いに驚くことも少なくないと聞く。そんな場合、こだわりにこだわった写真は、結果的にその就活生にいい結果をもたらしたといえるのか…。

 数年前、「人は見た目が9割」というタイトルの書籍が売れたことがあるが、過度に見た目にこだわるのではなく、履歴書や面接の受け答えの中身でぜひとも勝負してもらいたいところと、まとめている。

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