2013年1月20日日曜日

「ソー活」急増の謎

2013/01/20

近年(ここ数年、あるいは、ここ2、3年)、Facebookやtwitterなど、ソーシャルメディアを利用して就職活動を進める就職活動生、いわゆる、「ソー活」生が急増しているSankeiBizが記事に。

あるデータによると、その利用者数(就職活動を迎える年に、Facebookに登録しているユーザー数)は、2012年卒学生で約1万人、2013卒学生で4万人、2014年卒学生では9万人。驚くべき増加ぶりです。「内定塾」の塾生も、就職活動を開始するタイミングでスマートフォンに変える姿をよく見かける。

多くの就活生がスマートフォンを持つようになった背景はいくつかあります。まず、企業説明会や本選考の予約などをするにあたって、スマートフォンを携帯していないと、スマートフォンを持つ他の就活生に、「先を行かれてしまう」(あっという間に満席になってしまい、予約が取れない)危険性を回避し、いつどこでも、就職活動に関する情報収集ができるようにするという理由がある。

しかしもっと大きい理由として、企業が採用活動の新しい方法として、facebookやtwitterを活用し始めた点が挙げられます。企業は、情報をただ公開するだけでなく、Facebookユーザー限定でセミナーなどを開催する場合もある。

ソーシャルメディアの中でも、Facebookに焦点を当てて説明すると、あるデータによると、企業・就職活動生ともに、本格的に採用・就職活動を開始する12月時点で、採用Facebookページを開設している企業の数は、2011年では約1000社でしたが、12年では2500社に大きく増えています。さらに、13年には、3000社を超えるとも言われている。

これほどまでに多くの企業がFacebookで、採用活動を行うようになった背景には、いったい何があるのか。

大きく分けて、2つの理由があると考える。

1.「興味を持ってくれている就職活動生に対して、より多くの情報を提供することができる」

企業の採用活動サポートも行ってきた経験から、リクナビやマイナビなどの就活サイトに掲載する情報(近年の就職活動では、就活サイトと呼ばれるサイトに登録し、企業情報の収集や、選考活動を行う)や、採用HPに掲載する(している)情報は、基本的に、1年に1回のみ更新する場合が多い。更新に時間や、コストがかかるため。

対して、Facebookの場合は更新に関する時間や、コストを最小限に抑えることができ、頻繁に情報を発信することができる。最近の就職活動生に限ってのことではないと思いますが、企業選択の決め手に、社員(人)や社風を挙げる就職活動生が多いことも考えると、社員の顔や社内の様子を数多く見ることができるFacebookなどで採用活動を行うことは、企業側にとって、大きなメリットがあると考えられる。

2.「興味を持っていない就職活動生、あるいは、そもそも知らない就職活動生に対して、情報を発信することができる」

従来の採用活動では、企業は自社に興味を持っていない就職活動生や、そもそも自社を知らない就職活動生に対してアプローチをする方法はほとんどなかった。

しかし、Facebookで採用情報を発信することで、Facebookを利用している就職活動生を通じて、情報を広げることができるようになった(Facebookで「いいね!」というボタンをクリックすると、その人の知人・友人に情報が広がるなど、情報が拡散していく)。

このような理由から、Facebookは、さまざまな企業の採用活動で使われるようになった。今回はFacebookに焦点を当てて書きましたが、ソーシャルメディアは、採用活動・就職活動に欠かせないものとなりつつある。

「情報が成否」を分けるとも言われる、就職活動。就職活動生の皆さんには、こういった新しい情報収集ツール(そもそも、情報収集が目的のツールではないのですが)に抵抗感を持たず、上手に活用していってもらいたいと、まとめられている。


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・産経:「ソー活」急増の謎 なぜ、企業はFacebookを利用するのか?:「内定塾」長尾政彦
・SankeiBiz:毎年増える「ソー活」学生 なぜ企業はFacebookを利用するのか

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